一般的に、お金持ちは幸せと考えられがちです。もっと資産があれば、給料が高ければ、幸せになれるのに……そう願う人は多く、またそれを幸せと考える人は多々いるでしょう。幸せなお金持ちはたくさん存在します。しかし、お金があればあるほど不幸になっていく人々も存在します。モナコ在住の著者が、自身の目でみた超富裕層たちの行動から、その分かれ目について解説します。
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お金持ちが幸せとは限らない

モナコに集まるスーパーリッチな人たちのライフスタイル、そしておもてなしは世界的に見ても並外れています。

ある時、私は世界一大きいと言われるモナコのヨットショーのために寄港していた、スーパーヨットで開かれた夜のパーティーに招かれました。靴を脱いで船内に入るので、ドレスアップをしてヒールを履かないという素足のパーティーはちょっと刺激的です。

船内に入ると、高級ホテル以上のラグジュアリーな空間が広がり、陸とは比較できない美しい海の景色が広がります。これだけの船を管理するために、専用のキャプテンと20名のクルーが常時乗船していることでした。一体どれだけの経費がかかることか。こんなスーパーヨットを所有する人はどんな人なのかと尋ねたところ、キャンドルビジネスで富を得たアメリカ人と教えてくれました。

この日オーナーは不在でしたが、100名ほどのゲストを招き、スタッフが暖かくおもてなしをしてくれました。オーナーの懐の深さが伝わってきて、これこそ、女性なら誰もが憧れる幸せなお金持ちの世界ではないでしょうか。

――ただし、お金持ち全員がそうとは限りません。今回はモナコ公国で出会った、超リッチだけれども180度違う人生を送る人々をご紹介させていただきます。