「好き」を「動詞」の形で書き出す

まず自分自身の「個性・特徴とは何か」を自己分析してみること。そのためには、人生の中で、自分がどんな行動をしているときにうまく行き、それを「好き」と感じてきたのかを、「動詞」の形で書き出してみるといいでしょう。学生さんでも50個くらいは、すぐに列挙できるはずです。できれば100個くらい挙げてみましょう。

撮影=松林真幸
「自分の原点は子どもの頃の綱引きにある」と話してくれた

好きな行動を書き出したら、次に、それらを仕分けします。そうすると、例えば、問題を解いたり、計算をしたりするのが好きな「T(Thinking思考タイプ)の人」、人と会ったり、話をしたりするのが好きな「C(Communicationコミュニケーションタイプ)の人」、自分で物事を決めたり、人の世話をしたりするのが好きな「L(Leadershipリーダータイプ)の人」といった類型に分けることができ、どんな個性・特徴があるのかが見えてきます。

自分自身の個性・特徴がわかれば、自分自身の強みもわかってきます。そうすれば、仕事の適性も見極められるはずです。例えば、「Tの人」なら思考力を活かせる仕事(例えば、研究職やコンサルタント)、「Cの人」なら対人能力を活かせる仕事(例えば、営業職やPR)、「Lの人」なら持ち前の統率力を活かせる仕事(例えば、経営者や管理職)といった具合に、自分に向いた職能もわかってくるでしょう。

マーケターの原点は、運動会の「綱引き」だった

私を例にすれば、子どもの頃から、「人を勝たせること」に、無上のやりがいを感じるタイプだったんですね。私自身も負けず嫌いなんですが、自分だけが勝っても、あまりうれしくない。ところが、自分の力で「チーム」を勝たせると、もう天にも昇るほどにうれしいんですよ。それで、「勝つために、チームが何をすればいいのか」という戦略を、戦う前にひたすらに考え抜いて、それをメンバーに実行してもらうことに、血道を上げていたわけです。

小学校の運動会のとき、「綱引き」に参加したことがあります。私は白組だったんですが、白組は赤組に比べて、圧倒的に戦力が劣っていました。そこで、私が秘策を考えて、本番で白組を勝利に導いたことがありました。

どうやったかというと、私は、チームを応援する「旗振り役」を買って出たんですが、白組を応援するのではなく、旗を置いて笛を吹きながら赤組の陣営を走り回り「負ける、負ける、ああ、もうだめだ!」とか、言い続けたんですね。綱引きは、「勝てる!」と確信したとき、チーム全員の力が一気に発揮されて、勝敗を決します。そこで、相手チームの士気をそぐのが、最も簡単な勝ち筋だと考えたのです。一種の心理作戦ですね。