「アイスランド」は女性が世界一働きやすい国

アイスランドは「働く女性にとってベストな国」ランキングで、堂々世界1位の国です。それどころか男女平等ランキングでは10年連続世界1位、首相は女性、女性国会議員の比率は38.10%で、授乳をしながら国会に出席した議員もいます。また、女性だけの政党もあります。

本誌(『プレジデント ウーマン プレミア』2019年春号)でもご紹介しましたが、過去の歴史を見てみると、この国では「女性が声を上げる」ことで、世の中を変えてきました。1975年には、なんと働く女性の9割が「仕事・家事・育児のストライキ」を敢行しました。男性たちは仕方なく、職場に子どもを連れて行き、慣れない食事をつくるなどてんてこ舞いでしたが、おかげで仕事・家事・育児で女性がいかに重要な役割を担っているかを認識させることができました。

また2016年には男女の賃金格差(3割)をなくすため、「女性の労働時間3割減を求めるストライキ」を行っています。こういうことの成果として、企業役員の4割を女性にするためのクオータ制や、男性の育児休業取得率74%などを達成してきたのです(日本男性は5.14%)。

世界のトップを走る北欧の国々

そのほか、ノルウェー・フィンランド・スウェーデンの北欧3カ国は、軒並み女性の働きやすさとジェンダーギャップ指数で、世界のベスト5に入っています。すべてに共通していることは、「働き方が多様であること/保育施設の充実/制度の多様さ/男性の育児参加/国会議員の女性比率の高さ(すべて40%超)」などです。

ちなみに日本の女性議員比率は13.8%で世界第144位(2019年世界の女性議員割合・国別ランキング推移より)。これでは女性が働きやすい国にするのは難しいですね。