(3)環境を整備する

「ハードトレーニングを積むことは、必ず女性も経験したほうがいい。育児、出産でそういう時期を逃さないように、サポートプログラムが組織の中にあるといい。そういうなかで自分自身を発揮して、発信力を強化することが今の女性に必要です」(Nさん)

「柔軟な働き方ができる環境が必要。女性はライフステージに応じて長期間働けない時期があるので、雇用形態に関わらず働ける環境がふつうにあると、フリーランスでも社員でも活躍できる。そんな社会になればいいねと話しました」(Iさん)

「なんとかなる精神で常識をぶち壊せ」

さらに会場をわかせたのが「なんとかなる精神で常識をぶち壊せ」と一言であらわしてくれたTさんのテーブル。

「私自身、子持ち新卒で建設業界に飛び込んだけれど、やってみたらなんとかなった。前例がないこともやってみたら、何とかなったという明るいメッセージを広めていけたらいいと思います。実際に、この会社ではその後の男女比率が半々になったんです。また海外の人と交流することで、日本人の凝り固まった常識をぶち壊すことが大切なのではないかという話になりました」(Tさん)

発表終了後は、お茶と洋菓子をつまみながら、しばし歓談タイム。今度はテーブルをこえた名刺交換や連絡先交換、編集長との記念撮影など、会場はいっそう活気あふれるムードに。盛況のうちに、イベントは終了しました。

イベント終了後、参加者の方に感想を伺ってみました。

「みなさんの話を聞いてやる気がでました。バリキャリでなくても、上に立っている人もいるので、そういった働き方を参考にしたい」
「いろいろな年齢、業種、ポジションの方が集まっていたので、自分がふだん過ごしている世界とは違う考えや発想を学びました」
「30年の流れを身をもって感じた。ここで聞いた経験談を会社に持ち帰り、女性部下に伝えたい。こういったセミナーもすすめたい」

どなたもイベントを楽しまれたようで、編集部としてもひと安心。

4月からは月に一度、女性役員との交流会などの「PRESIDENT WOMAN Salon」を開催する予定です。これからもご期待ください。

文=池田純子 撮影=ヒダキトモコ