お金持ちになれない人の残念な習慣とは

逆に、お金持ちになれない人のなかには、ちょっとお金が貯まると、とたんに新車を買ったり家を建てたりする人がいますが、こういう人はすぐにお金がなくなります。なぜなら、自分のお金をどこに重点配分するかの軸がないからです。

軸がないので、お金が入ってくると気が大きくなって、何ごとにもまんべんなく贅沢をしようとします。そうして急速にお金がなくなる、ということが起こりやすくなります。一発当てた人でも、急に羽振りがよくなった人は、たいてい長続きしないものです。

また、軸がなければ、節約もやはりまんべんなく全方位に、というふうになりがちです。食費も衣服代も自己投資も関係なく削ろうとします。本も買うのではなく図書館で借ります。旅行や外食を控え、家と会社の往復だけ、という生活になりやすいのもこのタイプ。

だからなかなか人間関係も広がらず、自分にはない価値観の吸収や、新しいことへの挑戦といった経験値も高まりません。それは結果として収入増やチャンスの獲得から遠ざかる可能性があります。

価値を認めないものには1円も払わない

お金持ちはひとつの出費に対し、自分にとってどれほどの意味があるか、それを買って使い倒せるかどうか、コストとリターンのバランスは納得できるか、無意識のうちに考え判断しています。だからお金持ちは自分が価値を認めないものには1円たりとも払いません。

たとえば、人前に出る機会が多ければ、オーダーメードでスーツをつくるなど服装にお金をかける。そうでなければ、とてもお金持ちとは思えない地味な格好です。

名刺や封筒のクオリティが重要であれば、そこにお金をかける。そうでなければ名刺は100枚で1,000円くらいの安いものにして、封筒も問屋街でまとめて買った茶封筒にする、というふうに徹底しているのです。

これは私生活でも同じく、たとえばスマホを買う場合、それはいったい自分にどういうリターンをもたらしてくれるかを考えてみる。仮にスマホの使い方をノウハウとして売っている人は、生産性を左右するスマホの性能は重要なので、新型スマホに買い換えることは必要経費です。それがのちに収益をもたらしてくれるからです。

しかしそうしたものがなければ、新しいスマホに買い換えても使い勝手は快適にはなりますが、それで生活がどこかバージョンアップするわけではありません。だったらいまのスマホで十分という判断です。