STEP 2 ●30分
各章の構造を確認しながら読む

見出しに対する結論が、書かれている場所を探す

1回目は目次や見出しを見ながら、どこに何が書かれているのかを確認しました。2回目に読むときは、それぞれの見出しに対する答えがどこに書かれているのかを一つ一つチェックしながら読み返していきます。

イラスト=itabamoe

1度読み切っていることで、どこにどんなことが書かれているかが大体わかるので、1回目よりは随分と楽な気分で臨めると思います。もし、何が書かれてあったかをある程度思い出せるような状態であれば、1回目よりも少しスピードを上げて読んでみるとよいでしょう。頭に残っている内容を引き出しながら、太字で書かれた文章を中心に見たり、起承転結や論文形式などを意識すると、結論が書かれている場所を探し出しやすいはずです。

そしてこのときはまだ、本の内容を理解しようとしなくて大丈夫。気になる文章やわからない部分が出てきても、立ち止まって読み返してはいけません。途中で考え込んでしまうと、時間を無駄にするだけでなく、見出しに対する結論を探すという目的から外れてしまいます。どうしても気になってしまう場合や、もっと詳しく知りたいと思う部分については、とりあえず付せんを貼り、とにかく先に進むこと。付せんを貼っておくと、3回目で理解を深める際にも役立ちます。

▼角田流速読スイッチの入れ方
聴覚と嗅覚を刺激する環境をつくる
長年、体に染み付いた読書スタイルに戻らないようにするために、自分を速読モードに切り替えることのできる環境に整えましょう。読書は目を使うので、視覚以外の感覚を刺激することがポイントです。たとえば音楽をかけると聴覚が刺激され、文字を読もうとする意識をそらすことができます。読もうとする意識がそれると、「見る」感覚で文章を追えるのです。だから私は、本を読むときには基本的にいつもクラシックを流しています。また、臭覚を刺激するためにコーヒーを入れるようにしています。これが習慣化され、今ではコーヒーの香りを嗅ぐだけで、意識しなくても速読モードに切り替わるまでになっています。