女性ホルモンは増やせない。減らさない心がけを

更年期にさしかかると、さまざまな変化が起きます。その1つが月経の変化。女性ホルモンの分泌量は緩やかに減少するというよりも、アップダウンをしながら次第に減っていくので、経血量が少ない月もあれば、驚くほど多い月もあり、変化に戸惑うこともあるかもしれません。子宮筋腫などの病気も増える年代なので検診をしっかり受けることは大前提ですが、年齢相応の変化として心構えをしておくと慌てずに済みます。

女性ホルモンの減少は避けられませんが、分泌を妨げる要因を遠ざけることはできます。二大要因がストレスとタバコ。ホルモン分泌の司令塔である脳の視床下部はストレスの影響を受けやすく、過剰なストレスが続くと、排卵障害や生理が止まることもあります。放置すれば、そのまま閉経に向かうことも。タバコは卵巣機能を低下させると考えられ、喫煙者は2年早く閉経するというデータもあります。また、エストロゲンには肌のうるおいを保ち、丈夫な骨を維持し、動脈硬化を防ぐ働きもあります。若々しく健康でいるためにも、女性ホルモンを急激に減らさない生活習慣を心がけましょう。

▼エストロゲンの役割
・排卵を起こし妊娠を助ける
・肌のうるおいを保つ
・血管をしなやかに保つ
・骨を丈夫に保つ
・脳の認知機能を助ける など
▼エストロゲンの減少が招く症状や病気
・皮膚の乾燥・シワ
・高脂血症による血管の病気
・骨粗しょう症
・認知症・腟(ちつ)の萎縮 など