自覚がなくても、実は女性ホルモンによってコントロールされている女性の心とカラダ。今何が起きているのか、この先何が起きるのかを知って、有効な対策を立てよう。

ホルモン変化を考慮して最適なライフプランを

妊娠や出産に深く関わり、一生を通じて女性の全身に作用する女性ホルモン。女性らしさをつくるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、妊娠を継続させるプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、心とカラダに大きな影響を与えています。

性成熟期が妊娠・出産の適齢期ですが、36、37歳ぐらいから急激に卵巣機能が衰え、妊孕(にんよう)力(妊娠できる力)も低下します。40代での出産も耳にしますが、それはレアケースと考えてください。キャリア女性がライフプランを立てるときには、そのことは知っておいてほしいですね。

エストロゲンの分泌量のピークは25~30歳で、そこから着実に下降し、閉経後にはほとんど分泌されなくなります。12カ月間生理がなければ閉経と定義づけられ、日本女性の閉経年齢の中央値は50.5歳です。更年期とは閉経の前後5年間を指し、女性ホルモンの急激な減少によって全身にさまざまな症状が現れます。特に、閉経前後の2年間は症状が強く、仕事に支障をきたす人もいるほど。更年期とキャリアの充実期は重なるので、更年期の乗り越え方は、社会全体の課題であると感じます。