若い部下は、日々の対応に追われ、契約後のフォローが十分にできず、お客様を怒らせてしまうこともある。そうしたときに、田中さんはその後のお付き合いの重要性を説くのだという。

「ストレスを抱えたときに、むしろお客様のところに行って話を聞いていただくこともあります。住宅販売は長いお付き合いなので、お客様側が親身になってくださる。それで元気をいただいているんですよ」

▼Questions
(1)魔法の言葉は?
なにかをしていただいたときに、恐縮して「すみません」ではなく、「○○していただいて嬉しい」と喜びの言葉を伝えます。失敗してしまったときには、すぐに伺って謝ります。次の提案を考えてからと思いがちですが、連絡をとらない時間は、お客様を不安にさせるだけです。
(2)必携のGOODSは?
契約時、お客様に書類にサインをしていただくためだけに使っているペンです。間取りのご相談などをする際には、何度も書き直すことが多いので、消せるタイプのペンも必携です。
(3)ストレス解消法は?
車移動が多いので、運転や車内で過ごすことがリフレッシュになります。とはいえ、一番のストレス解消は契約がとれること(笑)。もしなにか嫌なことがあっても、睡眠をしっかりとって仕事を重ねていけば忘れます。
(4)学ぶときには?
弊社会長の樋口武男の『熱湯経営』『先の先を読め』は、会社の精神を学び、成果が出ないときに読み返した、社会人としての道しるべです。キャリアを重ねていくうえで参考にしたのは、海老原嗣生さんの『女子のキャリア』。店長になってからは原晋監督の『人を育て 組織を鍛え 成功を呼び込む 勝利への哲学157』。リーダー像を模索していたときに読みました。

撮影=佐伯慎亮