世界最大の150兆円を運用する日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)もESGに日本株投資の3%、およそ1兆円を振り向けています。採用したESGインデックスの1つは女性の昇進機会や積極活用で高い評価を受けた日本企業で組成される「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」です。
ESGのキーワードは「持続可能性」(サステナビリティー)。環境や社会、企業統治に配慮することが、長期的には低リスクで安定的な企業成長や投資利益を得られる、という考え方です。ESG評価にはネガティブスクリーンもあり、不祥事は減点対象です。日本では東芝や神戸製鋼など、会計や品質データ改ざんで問題になった企業がESG指数から除外されたり、評価の引き下げ対象となりました。
チャートを見ながら毎日株を売り買いするデイトレーディングに興味はないけれど、環境や社会に配慮する企業は長期的に応援したいという方には、ESGの考え方を取り入れた投資が向いているのではないでしょうか。最近ではESG評価の高い企業で構成される個人向け投信も多く出ていますし、ESG評価機関の格付けを参考にするのもひとつの方法です。