▼最新版「投資にまつわる税金」丸わかりガイド
●向山 勇
積立投資で効率よくお金を増やすには、非課税口座をフル活用するのがポイントですが、課税口座にもメリットはあります。それは損失が出た場合に損益通算や繰越控除が利用できることです。
現在、株式投資や投資信託の売却益、配当や分配金には、所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%で、合計20.315%の税金が課されます。
iDeCoやつみたてNISAを利用すれば、この税金が非課税になるわけですが、課税口座には別のメリットがあります。利益が出たものと損失が出たものがあった場合、損益を相殺できることです。
たとえば、A投資信託でプラス20万円になり、B社の株式でマイナス20万円になった場合、これらを差し引いて利益をゼロにできます。これを損益通算といいます。損益通算ができる範囲は図のようになりますが、ETFやREITも対象です。配当や分配金と売却損の損益通算も可能なので、範囲は意外に広いといえるでしょう。