その2
城歩きのイベントで小田原城へ!

歴女向けのイベントに参加してみた

“歴女”という言葉が定着してきた昨今、各地で歴史好きに向けたさまざまなイベントが開催されている。そのひとつが、全国各地の歴史をウェブで紹介する「ユカリノ」が主催する、女性限定の城歩きイベント。第2弾「小田原城を歩こう!」の会に参加した。小田原城といえば、豊臣秀吉の天下統一に最後まで抵抗した、難攻不落の城として有名だ。どのような魅力にあふれた城なのか、ワクワクしながら東海道線に乗り込んだ。

(上)西股先生の説明を真剣に聞く参加者たち。(下)器用に手づくりした小田原城形のピアス。

初夏のとある土曜日。JR小田原駅に集合した参加者は、20~40代が中心の総勢20人。案内役として、2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」で軍事考証を担当した西股総生(にしまたふさお)先生が同行してくれるというから本格的に学べそうだ。

寄り道をしながら城を目指す。緑が茂る場所で、「その昔、この奥は城の敷地内でした。お、当時の瓦が落ちていますね」。そう西股先生が話すと、とたんにみんなが地面にめり込んだ瓦を囲む。「これが当時から残る瓦なんだ!」。ケーキ屋さんのショーケースで美しいケーキを見たかのような歓声が湧いたり、その瓦を中心にみんなの足先を集めてフォトジェニックな撮影会をしたり。そんな“女子だけのノリ”が妙に楽しい。

城に到着してからの、西股先生の説明も興味深かった。「小田原城の“馬出(うまだし)門”は、攻撃に備えた門が2つ設置され、1つ破られても、もう片方で守れる構造になっています。二方向から迎え撃つことで敵を侵入させない、えげつない造りですね」