私のおすすめセカンドバンクは、新生銀行と中央労働金庫(中央ろうきん)です。まず新生銀行は、提携しているコンビニATMなら、いつ引き出しても手数料無料なので、時間外にコンビニでお金を引き出す人なら相当おトクです。「新生ステップアッププログラム」というサービスでは、たとえば月5千円からの投資信託の積み立てで、インターネットでの他行宛て振込手数料が月5回まで無料になるため、一考の価値ありです。

一方、中央ろうきんは、すべてのコンビニや銀行・ゆうちょ銀行のATM引き出し手数料をキャッシュバックしてくれるため、手数料は実質ゼロ円。給与振込口座にしていれば、他行宛て振込手数料も月3回までキャッシュバックされてさらにおトクです。

基本的にネット専業銀行は手数料が無料であったり、安く設定されていたりします。支店網がないため、コンビニATM手数料を無料にしてメリットを感じさせているわけです。近所にセブン-イレブンがあるならセブン銀行というように、自分の生活圏内にあるコンビニから考えるのもありです。

セカンドバンクはたくさん増やしても管理が難しくなるため、「日常生活用口座」「貯める口座」の2つまでにしておくとよいでしょう。メインバンクからその月の生活費のぶんを、セカンドバンクに移し、手数料を払わずにこまめに下ろすようにすると節約につながります。買い物の際、クレジットカードのように支払いをしつつ、銀行口座から直接支払いできるデビットカードも、使いすぎを抑えるために有効です。

貯める口座には、ボーナスなどを移し、普段は触らないようにすればOK。信用力の高い銀行を選ぶとよいでしょう。おトクな銀行を選び、貯蓄できる体質になれば一石二鳥ですよ。

山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム 代表
ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。日本経済新聞電子版ほか、13本のネット連載を抱える。著書多数。
 

構成=相馬留美 写真=iStock.com