相手の気持ちを、考えてツールを選ぶ
コミュニケーションツールが増え、どの場面でどれを使うかは悩みどころ。ビジネスツールに詳しいコミュニケーション・ファクトリーの中川路亜紀さんに、メール・メッセンジャー・手紙の使い方の最新ルールを聞いた。
まず、マナーの大前提は相手への思いやり。「『このツールは使いづらい』と言っている人に無理やり使わせるのはマナー違反」と中川路さん。外出の多い相手ならどのツールを使っているのかなど、相手のことを考えて連絡手段を検討するのが第一だ。
よくある悩みが、「誰から何のツールで連絡があったのか、わからなくなってしまう」というもの。メールの場合、スレッド化してすべてのやりとりがまとまってしまい、探しにくくなることが多いので、スレッド化しない設定にしておこう。
また、誰と何のツールでやりとりしているか頭に入れておくことも重要。「仕事仲間からの大事な連絡があったのに、何のツールから送られてきたか思い出せず、探し回ったらツイッターのDMで見つけたなんてことも(笑)」
連絡方法をコロコロ変えないことも大事なマナーだ。
ツールの鉄則・いくら便利でも、マナー違反は困りものです
▼ルール1:ツールは相手に合わせる
大前提だが、「相手を気遣う」というのがマナーの基本なので、相手がメインで使うツールに合わせること。Web系の企業であればチャットやメッセンジャーで連絡をとり合うこともあるが、一般企業ならメールが中心。
▼ルール2:メール>メッセンジャー。手紙は特別
ツールに悩んだら、とりあえずメールでのやりとりが無難だ。メッセンジャーなどのSNSは、相手も使いこなしていて、内容にも合う場合にとり入れよう。手紙は特別に気持ちを伝えたいときに向いている。
▼ルール3:緊急事態のときは電話を使う
ふだんメールやメッセンジャーで連絡している場合でも、すぐに知らせないと相手に迷惑がかかるかもしれない場合は電話をかけよう。誰だって、いつもPCの前にいるわけではないし、スマホを見られないときもある。
▼ルール4:メールは検索機能を活用する
メールは検索機能を駆使しよう。「人」でも「案件」でも検索できて、流れを追うことができるのが強みだ。チャットやメッセンジャーでは会話がどんどん流れてしまうため、最後に結論を確認するなどの工夫が欲しい。