知らないと損する最新「手紙のルール」
手紙は仕事の連絡ツールとしては使われなくなったが、形式的な送付状、かしこまった挨拶状、気持ちを込めたいお礼状などには使われている。型がきちっと決まっているのも手紙の良さなので、マナーを守り、品の良い文書をめざそう。なお、個人的な手紙以外はワード打ちでよい。
手紙を使うのはこのとき!
送付状、挨拶状、詫び状、お礼状など
1:お詫び
お詫び+件名で
襟を正してお詫びしよう。また、冒頭に件名を書くと改まった感じになる。
2:原因・経過報告
トラブルの原因の説明を
詫び状では、トラブルの原因や経過を説明して、再発防止を約束するのが基本パターン。
3、7:今後について
お願いで締める
これからどうしたいのか、どうしてほしいのかを書き添えて締める。
4:挨拶
まず時候の挨拶から
時候の挨拶と、定型の文言を。詫び状の際は省略する。
5:お礼
まず感謝を述べる
お礼状を複数人が読む場合は、誰に対しても失礼な書き方にならないよう気を配ろう。
6:経過報告
よかったことは具体的に
相手の行為によってどのような成果があったのか、今までの感謝を込めて伝えよう。
▼よくある疑問Q&A
Q:手書きのハガキは出してよい?
A:上手に書けるならOK
基本的に仕事でハガキはあまり使わないが、かつては仕事関係者にも個人的なお礼や挨拶を書くのによく使われていた。今でも、気心の通じた仕事仲間に、ちょっとしたお礼を絵ハガキで送る人もいる。気心の知れた相手であれば、また上手に書けるのなら、ハイセンスな絵ハガキに手書きするのもいいだろう。
Q:直筆で手紙を書くときの注意点は?
A:封筒やインクの色に気を配ろう
手書きの手紙のルールとして、まず縦書きが基本。字は大きめにすると読みやすい。万年筆でなくてもかまわないが、インクの色はブラックかブルーブラックで。封筒や便せんは、白くてシンプルなデザインのものを必ず選ぶこと。いくら美しいデザインでも、ビジネス文書の手紙なら柄物は避けて。
Q:その他に手紙をどんなとき使う?
A:相手を気づかう場面では手紙で
「お悔やみ状」や「お見舞い状」など、相手がたいへんな状況になっているときは、不要な電話は避け、手紙で思いを伝えたほうがよい。この場合は、お詫び状同様、挨拶は省略して、いきなりお悔やみ・お見舞いの言葉から始める。「このたびは○○と聞き、たいへん驚きました」という書き出しでもいいだろう。
Q:重い内容は電話よりも手紙が先?
A:まずは電話です!
事故やトラブルなど重い内容のお詫びほど、重要度も緊急度も高いもの。手元に届くまで時間がかかる手紙だけ送るのはもってのほか。まずはできるだけ早く電話でお詫びをした後、事後処理の連絡も兼ねてあらためてお詫び状を送るのが大人のマナーだ。文面は緊急であることが伝わるように工夫を。
コミュニケーション・ファクトリー
出版社勤務を経て、独立。ビジネスコミュニケーション関連の著述・講演活動を行う。
写真=iStock.com