遠隔でも的確に状況を把握したい
海運会社で船の船隊整備に携わるチームに所属し、4月から課長代理になった甲山可奈子さん。
会社は今後、リモートワークを導入していく方針で、先月、試験的に在宅勤務を行ったのだそう。その中で見えてきた課題は「対面と変わらないコミュニケーションをすること、チームの進捗を把握してフォローすること」なのだとか。
「まず、デジタル化成功のコツは導入でつまずかないことです」と言うのは、日本でのリモートワークの先駆け、ソニックガーデンの創業者・倉貫義人さんだ。
「特に年配の方の場合はリモートワークへの恐怖心があります。まずはそれを取り除くため、目の前でビデオチャットをやってみせるなど、便利さを実感してもらうとよいでしょう。また、コミュニケーションは、雑談グループを設置することで、何気ない会話もしやすくなると思います」。チーム全体の業務の把握には「Trello」というサービスを推薦。
「これはタスクを記入したボードに付箋やメモを貼るアナログの管理をデジタル化したものなので、受け入れやすいはず」
教える人
ソニックガーデン 代表取締役社長 CEO 倉貫義人さん
自ら立ち上げた社内ベンチャーから、株式会社ソニックガーデンを創業。新しいワークスタイルを取り入れ、リモートワークを推進し、広くそのノウハウを伝えている。
相談する人
大手海運会社 甲山可奈子さん
海運会社にて、船を使った運搬、船の発注などに携わる。通常はデスクワークが多いが、今後、社内ではリモートワークを取り入れる方向で、トライアルを実施中。
お悩み2:中級
リモートワーク導入!
誰が何をやっているかお互いに確認したい!
【甲山】10人のチームで私と、上司が1人、同僚が2人、残り6人が後輩です。会社がリモートワークを試験的に取り入れ、私のチームでは先月からSkypeを導入しました。
【倉貫】リモートワークで大変なことはありますか。
【甲山】「リモートワーク=人さまに迷惑をかけるもの」という意識が根強い人もいて、根付くには時間を要するのでは、と感じています。
【倉貫】気持ちの問題が大きいのですね。「チャット=さぼっている」と思われてしまったりして。
【甲山】そうなんです。会議のコールをするタイミングがつかめなかったり、気軽なおしゃべりを難しく感じてしまって。
【倉貫】後輩が多いということは、それぞれの状態も把握しないといけないわけですね。
【甲山】はい! 情報共有を効率的にしたいのですが、気軽な雑談もしたいんです!