在宅勤務を実現するには、「どこでも仕事ができる状態」にする必要がある。そのためにはどんなITツールを使えばいいのだろうか。雑誌「プレジデントウーマン」(2017年6月号)では、悩める読者に対し、IT活用のプロがマンツーマンで指導した。取り入れるべき4つのポイントとは――。

会社全体の効率アップも図れる!

広報や採用など、バックオフィスのマネジメントに携わっている督永千晶さん。目下の課題は育児と家庭、仕事とのバランスだ。

「フルタイムですが、オフィス勤務は朝9時から午後4時30分まで。後は在宅勤務でカバーする形態なので、公私ともに効率のよいITの活用法を知りたい」そう。そこで、同じ年頃の子を持つサイバーエージェントの上村嗣美さんがアドバイス。

「社内会議を極力減らして、チャットを活用すれば、スマホひとつで仕事は可能です。また、社内イントラの共有フォルダだと会社にいなければ不便だったり、上書きのトラブルがあったりするので、Googleスプレッドシートを使ってクラウド上で共有すると便利です」

教える人

サイバーエージェント 全社広報室 シニアマネージャー 上村 嗣美さん
サイバーエージェントに新卒で入社。広報で実績を上げ、現在は広報責任者を務める。著書に『成長をかけ算にする サイバーエージェント 広報の仕事術』がある。

 

相談する人

ケアメイト サービスサポート部 チーフスタッフ 督永 千晶さん
編集・制作の仕事をしていたが、育児との両立と今後の働き方について熟考した末、介護業界へ。リモートワークを取り入れた働き方で、広報や採用などに携わる。

 

お悩み1:初級
在宅勤務ができるようになったけど……
ITを取り入れて効率的に仕事をしたい!

【督永】4月に入社したばかりなのですが、午後4時半に退社した後に在宅勤務を認めてもらい、フルタイム勤務としてがんばっているところです。

【上村】バックオフィス全体の業務をまとめるお仕事ということは、オフィスワークですよね。在宅勤務では、データや資料はどうしているんですか。

【督永】パソコンを持ち帰っています。家に帰る前に保育園で子どもを拾い、買い物をして、荷物がどんどん増えていきます……。

【上村】会社のパソコンを持ち歩くのはセキュリティ上も心配ですね。

【督永】そうなんです。また、会社にいる時間が短いので、打ち合わせもできるだけ効率化できないかと悩んでいるところです。

【上村】共有できるものを増やせば効率化は可能です! スケジュールの共有は家庭でも応用できますよ。

【督永】社内のすり合わせや、夫との帰宅時間の確認などがスムーズになると楽ですね!