PTAを解体する小学校も

【田山】私がPTAにいたときも仕事の見える化をしました。それと、出前授業の導入、図書改革の3本柱で改革をしたんです。子どものためじゃないものは、全部やめようと。バレーボールやコーラスとか、P連のための会があるでしょう。そのための打ち合わせもあって、ペチャクチャやるだけで超くだらないですし(笑)。

【大西】地域によっては、PTAを解体した小学校もありますよね。

【田山】はい。PTAを解散して、全部ボランティアからなる「PTO」にした小学校がありますね。PTAは次に引き継ぐということが必要だから、来年の人ができるかどうかを考えないといけない。その点、ボランティアはできる人が好きにやればいい。

【大西】実際PTAの中には暴走する人もいますしね。だから、ウチのPTAなんて、クーデターが起きた(笑)。副会長に居座ろうとした母親に、会長のお父さんが、「あなたは去年勝手な活動をしたから今年は遠慮してください」って直言したんです。でも「モンスターA」が消えたら、「モンスターB」が生まれてしまって。

【一同】(笑)

【大西】PTAの委員であることをかさに着て、PTA室の掃除をしましょう! とか張り切る人で。こういう勘違いが生まれやすいので、私はもうPTAは解体したほうがいいと思っています。働く女性にとって弊害でしかない。

――安倍総理に言いたいことは?

【田山】現状、子どもにお金がかけられていない。図書改革も、行政の予算がつかずに、PTAの予算でやったくらいですから。

【大西】予算があれば、ベルマークを集めなくていいですし。

【小川】私は、教育にもエビデンスを出していただきたい。例えば、タブレットを持たせることが本当にいいのか、科学的根拠に基づいたデータを開示してほしい。

【大西】私は、PTAの解体。そこまでいかなくても、女性の活躍推進をうたう総理の口からPTA活動についても大号令があってよいのではないかと思います。

▼「働く親とPTA問題」に関して

これからのPTAのあり方について下記により要望いたしますので、よろしくご配意賜りますよう、切にお願い申し上げます。

(1)子どもたちのために、もっと投資を!
働く親にとって、PTA活動の負担は非常に重いものです。女性の活躍を推進するのであれば、PTAがボランティアでやっていることを教育費でまかなえるよう、教育への投資をお願いいたします。
(2)PTA活動について、総理の大号令を期待します!
地域によってPTAのあり方にバラツキがあります。働く女性の活躍を推進していくにあたり、PTA活動についても総理の大号令をお願いいたします。

以上 第19回 座談会参加者 一同