倹約家、オシャレ、情熱的に人を愛する……。日本人がフランス人に持っているイメージの実情はいかに? 日本と比べて際立って違う9つのことを、日仏両方の価値観の違いを観察し続けてきたエッセイスト、吉村葉子さんが現地レポート!

愛し方と家族

フランスは「愛の国」だと耳にすることもあるだろう。結婚にとらわれない自由なカップルや家族のあり方はいかに? そして子育ては日本とどのように違うのだろうか。

1. 日本人とはちょっと感覚が違う、好かれる女性とは?

日本で男性ウケする女性像というと、美人で男性の仕事や趣味に理解があり、話をよく聞いてくれる癒やし系だろうか。

「フランスでは、計画性、先見性、安定感を感じさせるしっかりした女性が、男性にとって魅力的に映ります」

例えば家を購入した女性。将来のことをきちんと考えているということで、男性からの好感度も高い。

「私のセミナーや料理教室に来る独身の日本の女性たちを見ていると、若いうちに家を買いたいと思っている女性は少ないですね。結婚や出産などで生活が変わるかもしれないと考えているんです。フランス人には、そういうふうに考える女性はほとんどいません」

また、日本では「モテ顔」や「モテ服」という言葉があるが、フランス女性は自分の顔立ちや体形が生きるメイクやファッションを楽しみ、そういった女性が男性を引きつける。

さらに、日本では若い女性がもてはやされがちだが、フランスでは加齢で魅力が衰えると思われるどころか、「40代、50代でマダムと呼ばれてからがバラ色の時代」だという男性が多数。人生経験が豊富で、芯と癖がある一筋縄ではいかないような女性が魅力的に映るのだとか。