2016年度の国家公務員男性の、5日間以上の「男の産休」取得率は、前年度に比べ6.1ポイント増えたものの、30.8%と3分の1以下。安倍総理大臣の「宣言」によって、官民ともに取得に弾みがつくことに期待したい。
基調講演を行ったのは、インスタグラムの最高執行責任者(COO)マーニー・レヴィーンさんだ。レヴィーンさんは11歳の息子が、「今のお母さんの仕事で好きなこと」として、「家にいてくれること」と答えて驚いたというエピソードを披露した。「2009年、オバマ政権下で国家経済会議の首席補佐官をしていたときと比較しているのだと思う。当時は、一日中オフィスで働いていたから」
しかし、「息子は気付いていないかもしれないが、働いている時間数は、いまもホワイトハウスにいたときも、ほとんど変わらない。ただ、いまは家事の合間に自宅で仕事ができる。働き方が変わったのだ」と、テクノロジーの進歩が、より柔軟で効率よい働き方を実現していると話した。
レヴィーンさんはこのほか、インスタグラムに作品を載せたことがきっかけで会社員からイラストレーターに転身した日本人女性や、インターネットで情報を発信し、サウジアラビアでボクシングトレーナーになった女性の例も紹介。「テクノロジーが仕事のあり方を変え、女性に力を与えている」と述べた。
「東京都の職員の約4割、管理職の19.3%が女性で、全国の都道府県ではトップ。国や民間企業に比べても女性比率が高い」と話したのは、小池百合子都知事だ。都庁の午後8時以降の残業禁止などの取り組みについて紹介し、女性の活躍を推進するうえで「一番重要なのは働き方改革。長時間勤務は、女性が働き続けるうえでの大きな壁になるだけでなく、働く人すべてのスキルアップの時間も奪う」と強調した。