一方、都の事情で予算が膨らんだ大きな原因として、三田さんは有権者の都政への無関心を挙げます。
「まず、都はほかの地方自治体とは、ケタ違いに予算が潤沢で、経済的な危機意識が希薄だったのではないか」(三田さん)。オリンピックを監視するための都民のオンブズマンさえ機能していませんでした。また、知事の交代が相次ぎ、知事不在の空白期間に予算のチェックが行われなかったこともあります。さらに、「都という大きな組織ゆえに、知事が任期途中で解任されたり、実務に熱心でない知事が選ばれても、これまで都政がまわっていたので、都民が都政全般に無関心になっていたのでしょう」と三田さん。
税金を無駄に使わせない! 私たちにできることって?
ここへきて小池知事が選出されたのは、有権者がついに「都政を改革したい!」という意思を表明したわけです。
これからこうした事態が起きないよう私たちにできることは? 三田さんは知事選に必ず行くということ以外に、「都議選や市(区)議選でも政策を見て選ぶこと」とアドバイス。まじめに政策に取り組む人が選ばれれば、意欲のある人が立候補するようになり、好循環が生まれるはずです。
そして何より重要なのは、「政治を株主の感覚でチェックすること」と三田さんは力説。国や自治体の予算は自分の財布から出ている税金でまかなわれていると思うと、無関心ではいられない!
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