鉄道社局の、女性に向けた通勤サービスというものは、意外と少ない。よく挙げられるのは、通勤時間帯の女性専用車両などだが、ここでは女性視点から、これらの着席列車におけるトイレ事情を考えたい。女性客が店舗や施設で一番気になるところは、やはりトイレであろう。かく言う私も、飲食店のみならずいろいろな店舗や鉄道の駅などで、チェックをしている。

イラスト=Yooco Tanimoto

表を見るとわかるように、着席列車の中でも、トイレ施設の有無が分かれている。その中でも、特筆すべきは小田急電鉄の特急で、登場時にベビー施設がなかった古い車両にも、リニューアルにより設置が行われた。そのため、すべての列車に、ベビー施設の付いたトイレが設置されている。

自宅近所の保育園に落ちても、通勤途中もしくは勤務先近くに保育園があれば子どもを預けて復帰できる女性もいる。各社局とも、すべての列車にとは言わないが、通勤で使う列車にベビー施設付きトイレがあれば、育児と仕事を両立できる可能性は、計り知れないほど大きくなるはずである。せめて着席列車には、ベビー施設のある車両を導入してもらいたいものだ。

Yooco Tanimoto=イラスト