【杉山】地域の連携は重要ですよね。子育ても介護も、自分が面倒を見きれないときに、時間がある地域の方にお金を払って見てもらうことができればと思います。

【クリスタル】私自身、時間的余裕があるときに思うんですよ。子どもの保育園の送迎のとき、お友達も一緒に連れて帰って家で一緒に遊ばせてあげればお友達の親は喜ぶだろうな、と。

【紺野】地域のファミサポさんたちにも年金を増額するとか税金が一部免除とか、もっとインセンティブがあってもいいですよね。

【クリスタル】国の経済活動に貢献しているのですからね。

【杉山】でも日本の母親は、自分が子どもをちゃんと育てなくてはみたいな意識が強い。

【クリスタル】それがストレスになってかえって子どもにつらく当たるケースもあります。ですから、親が近くに住む人の場合、同居はすごくいいアイデア。

【紺野】ただ、うまくいくのは娘家族と住む場合でしょうね。私も、同居すれば母の体調の変化に気付きやすいですし、一人にしないですむし……と考えています。

【クリスタル】3世代同居すると、相続税がなくなるとか(笑)、経済的インセンティブがあると、いい後押しになるのではないかと思いますね。母国では、同居の効果もあって女性がみな活躍しています。日本のように、男性だけが14時間くらい働いて、子育ては女性に任せきりというより、2人で働いて早く帰ってきてワークライフバランスを楽しむほうがいいにきまっています。

■「3世代同居」に関する要望書

総理が推奨される3世代同居につきまして、下記により要望いたしますので、宜しくご配意賜りますよう、切にお願い申し上げます。

(1)同居・近居がかなわない人も多いですし、相性が合わず悲惨な結果になることも。登録制の子育てヘルパー、介護ヘルパーを増やし、マッチングすることで血のつながらない3世代が協力できる社会を目指すべきかと。
(2)地域を支えるボランティアやコミュニティーの活動にインセンティブをつけて活性化をお願いいたします。

以上 第11回 座談会参加者 一同