内申点が低くて、都立高校受験に苦労した長男の場合

長男が中学生のとき、担任が音楽の先生だったにも関わらず、長男の音楽の成績は特にボロボロ。どうしてなのか、親は不思議に思っていましたが、あとで聞くと、試験範囲のプリントを読んでおけばわかる筆記テストを間違え、みんなの前でひとりで歌う歌のテストを拒否していたらしく、成績が悪いのも合点がいきました。

しかし、思春期で反抗期の中学生男子に、成績のために先生に気に入られるような態度をとれと、親がいうのは何か違うんじゃないかと思い、直接本人にはいいませんでした。世の中の仕組みも知らなければ、計算高く生きていけるわけでもないから中学生なのであって、そこをつぶしてはいけない気がしていました。

上の子2人は、「提出物を出さない」「授業態度が悪い」という点でかなり評価を下げていたのではないかと推測されます。そして、中3になって少しくらい授業態度を改めても、先生方の評価はあまり変わらないわけです。「その変化を認めてくれるのが教育者だろう」とも思いますが、そもそも態度が悪かったのはうちの子です。

思春期さなかにある男子の高校受験は、親にとってもきついものです。本人がどうしたいのかよくわからない、親が決めるとそれには徹底的に反発する、という状況。「内申がとれていないんだから学力で勝負しろ」といい聞かせましたが、長男は、都立入試とあまりきちんと向き合えず不合格。埼玉の私立高校に進学しました。

東京の私立高校受験の「併願優遇」で苦労した娘の場合

東京の私立高校には、「併願優遇」という制度があります。「5教科の内申合計が20以上」など、学校ごとに決められている基準をクリアして「併願優遇」を利用して受験すると申請すれば、一般入試の筆記試験の点数にプラス20点などの加点措置をしてくれるというものです。

真ん中の娘は、都立高校の滑り止めに考えていた私立高校を併願優遇で受験するには、1学期の段階で5段階の評定で1~2ポイント足りない状況。結局、2学期の最終の成績で1ポイント足りず、併願優遇が利用できませんでした。あと1ポイントあれば、私立の受験がラクに迎えられただろうにと思うと、もっと早くからやる気をアピールしていないといけなかったんだと、このとき反省しました。

11月に個別面談に行った埼玉の私立で手ごたえがあったので、結局東京の私立は併願優遇が関係ない学校を受験しました。その後の都立受験で娘は、都立中高一貫校になり高校からの入学者数が少なく敬遠されていた学校に志望をかえて合格。受験は何があるかわかりません。