立ち上げ当初は趣味の延長で作成したアプリだったため、会社に在籍したまま管理をすることに。しかし登録者が一気に膨らみ、「個人情報を預かっている以上、きちんと管理する体制を整えて利用者に安心して使ってほしい」と考え、起業を決意。自らの意思ではなく、なるべくして会社を起こしたというのが実情なのだとか。

「それでも、この業界は技術と知恵さえあれば、学歴はもちろん場所やお金にとらわれることなく、誰でも起業することが可能。柔軟性のある業界という点が、魅力の一つでもありますね。現在はITの女性起業家は少ないですが、今後はもっと増えると思います」

 

■会社情報

【社名】株式会社Zaim
【資本金】2900万円(資本準備金2100万円)
【従業員数】非公開

■閑歳さんの経歴

(22歳)大学卒業/日経BPに記者として入社
(25歳)同社退職後ウェブ開発ベンチャー会社にてウェブディレクションを担当
(29歳)同社を退職、ユーザーローカルに入社
(32歳)無料オンライン家計簿「Zaim」を作成
(33歳)ユーザーローカル退職、株式会社Zaim設立

■閑歳さんに6つの質問

1.起業に際し、苦労したことは?
当初、全決定権を自分が持ったことに戸惑った

2.起業して幸せを感じることは?
利用者から感謝の言葉を頂いたとき

3.起業して自分自身が変わったことは?
マネタイズ含めサービスの成長を考えるように

4.起業にもっとも重要なことは?
目の前にある仕事を丁寧に行う

5.今後の展望は?
自分らしくお金を使える人を増やす

6.座右の銘は?
わが生涯に一片の悔いなし

撮影=貝塚純一