採卵する技術

●未成熟卵での体外受精も

IVF大阪クリニック 福田愛作院長

生殖補助医療で定評があり、日本産科婦人科学会でPGS(着床前受精卵遺伝子スクリーニング)に関する小委員会の委員も務めるIVF大阪クリニック院長の福田愛作先生は、卵子を取り出す(採卵)技術も重要といいます。

「女性の卵子の数は、年齢とともに減ってきますから、40代になれば、いくら強い刺激を与えても1回で取れる卵子は少なくなります。全く採卵できない、という患者さんも多いのです。高年齢の患者さんに対しては、我々は軽い排卵誘発を行う自然周期に近い形で採取します。過去の手術などにより卵巣の位置がずれていて採卵が難しいケースでも、エコーで卵巣や血管の状態を見きわめ、経験に根ざした技術で採卵が可能です」

イラスト=Takayo Akiyama

IVF大阪クリニックでは未成熟卵の体外受精の実績もあります。

「未成熟卵の体外受精も選択肢に入っているのは、私ならではといえるでしょう。卵胞の発育の悪い方でも、小さな卵胞から未成熟卵を採取、培養し受精までもってゆきます。いろいろな方法を駆使して受精卵(胚)を凍結保存します。4個集まったところで一気に融解し、その中の元気な胚を子宮に戻す。このようにして治療成果を挙げています」