株式の配当を狙ってみる
老後のために増やしたいお金や、使う時期が決まっていないお金など、リスクをとれるお金については、株式の配当利回りを狙う、という選択肢もあります。
株式を買うと、年に1~2回、企業から配当金が支払われます。
配当金は企業が得た利益を株主に還元するもの。業績がよければ配当金が増える要因になりますが、もうひとつ、配当金の多寡を左右するのが、企業による株主重視の姿勢です。株主を重視する姿勢を強めるとより多くが配当金として支払われることになりますが、ここ数年、外国人投資家からの圧力も影響して、配当金を増やす企業が増えています。
もうひとつ、ポイントになるのが、株価です。
配当は株主投資の大きな魅力であり、値上がりしたところで売って売却益を得るというより、配当目的で投資する人も少なくありません。
配当目的で投資する場合、投資家は「配当利回り」をチェックします。
配当利回りとは、投資した金額に対して何%の配当が得られるかを表すもの。
●配当金額(年間)÷株価×100
……で求められます。
東証1部に上場している企業の平均は、1.9%(2016年2月19日現在)です。
配当利回りは、株価によって左右されます。
たとえば三井物産。1株あたりの配当金は64円です。
2カ月前の11月19日、同社の株価は1560 円で、上の計算式にあてはめると配当利回りは4.11%でした。これでも配当利回りとしてはかなり高い水準ですが、2月19日の株価1315円で計算すると、配当利回りは4.87%に上昇します。
株価が下がったために、配当利回りが上がったというわけです。