お金が居心地のよい「財布の使い方」を心掛ける
「長財布を使う」だけでは効果はなく、そこにきちんと本心が伴うかどうかが大事なのだと思います。お金を大事にする気持ちがあって、そのうえで長財布を使うと、より効果はあるのではないでしょうか。
形だけ取り入れても結果が伴わない教訓として、いまさらながら「あぁそうか」と思うのが、民話『花咲かじいさん』。心清いおじいさんと腹黒いおじいさんがいて、同じことをするのですが、ことごとく結果は対照的である物語です。
主人公のおじいさんが灰を木にまけば、枯れた桜が満開になりましたが、腹黒いおじいさんが同じことをやっても、灰をまき散らしただけ。かえって隣人に迷惑をかけたとおとがめを受ける羽目になります。
長らく言い伝えられる話やことわざ、故事成語には、昔の人の英知が詰まっています。お金の法則はこうしたところによく当てはまるものです。
長財布を使うこと自体は否定しません。きっとお金にとっては二つ折り財布よりも気持ちがいい居場所になると思います。でも、単に長財布を使うのではなく、そこにあなたの思いも入れてあげてください。
※本連載は書籍『レシート○×チェックでズボラなあなたのお金が貯まりだす』(八ツ井慶子著、プレジデント社刊)からの抜粋です。
個人向けの相談に積極的に取り組み、リピーターも数多く抱えるファイナンシャルプランナー。一方で全国を飛び回って講演活動も行い、テレビや雑誌などの取材依頼も引きを切らない。「NHKスペシャル」「ズームイン!!SUPER」「ワールドビジネスサテライト」などに出演したほか、「プレジデント」「日経WOMAN」「CREA」などにもたびたび登場されている。2013年に「生活マネー相談室」を設立。著書に、『レシート○×チェックでズボラなあなたのお金が貯まりだす』(プレジデント社)などがある。