3. 言葉使いに否定形が多い

「できません」
「ありえません」
「考えられません」

家計相談を受けていて、悲しくなるくらいにシンドイと思うのが、この否定形3兄弟のセリフが止まらないときです。

将来のことは誰にもわかりません。だからみんな大なり小なり不安を抱えます。「わからない」のであれば、「いい」も「悪い」もわかりません。

ですが、否定形が多い人は、「いい」を否定してしまいます。自分に極端に自信がないようです。プラスの想像力に乏しく、マイナスのことには驚くくらいに想像力が豊か。

ここまでくると、お金で解決できません。心配は無限で、お金は有限だからです。

だからといって、正しいお金の使い方を身に付けるのは無理ではなく、より「なりたい自分」にフォーカスするといいです。そこからマインドを少しずつ変えていって、結果的にお金の使い方が変わっていくことを目指しましょう。

大丈夫。本気で変わりたいと思えば、誰でも必ずできます。これも訓練です。

4. 財布が汚い

レシートがぐしゃぐしゃに入っている。ポイントカードで財布がパンパンに。

財布が汚い人が、必ずしもお金の管理が苦手とはいいません。でも、お金の管理が苦手な人の財布は、まず汚いのです。あくまで私の主観ですが……。

ある方が、相談中にこんなことを言いました。「お札の向きを揃えたら、お金が貯まるようになりました」。私は、ただただ驚きました。

お札を揃えるくらいでお金が貯まるなら、そんな楽なことはないだろう、くらいに思っていたからです。そこで聞いてみました。「なぜ揃えたことで、貯まったと思うのですか?」と。

「よくわかりませんが、おそらくお金を大事にする気持ちが強くなったんだと思います」とのこと。

財布の汚い人は、どこかお金を簡単に扱っているのだと思います。「お金様」とまでは言いません。でも、「お金さん」くらいの気持ちはあってもいいかなとは思います。

財布は、お金さんの居場所です。家(部屋)が汚かったら、私たちも落ち着かないように、財布が汚かったら落ち着かないでしょう。

レシートやカードを整理し、お札の向きを揃えて、小銭は優先的に使い、財布がデブらないようにしましょう。何よりお金さんが気持ちよく過ごせるスペースづくりを心掛けてみてください。

※本連載は書籍『レシート○×チェックでズボラなあなたのお金が貯まりだす』(八ツ井慶子著、プレジデント社刊)からの抜粋です。

八ツ井慶子(やつい・けいこ)
個人向けの相談に積極的に取り組み、リピーターも数多く抱えるファイナンシャルプランナー。一方で全国を飛び回って講演活動も行い、テレビや雑誌などの取材依頼も引きを切らない。「NHKスペシャル」「ズームイン!!SUPER」「ワールドビジネスサテライト」などに出演したほか、「プレジデント」「日経WOMAN」「CREA」などにもたびたび登場されている。2013年に「生活マネー相談室」を設立。著書に、『レシート○×チェックでズボラなあなたのお金が貯まりだす』(プレジデント社)などがある。