お金を大切にすることと、自分自身を大切にすることは同義だというファイナンシャルプランナー・八ツ井慶子さんが、「お金が貯まらない」という多くの家計相談者と接して気がついたこととは? ドキリとする4つの特徴を紹介します。
お金の管理が苦手な人たち、4つの共通項
長年、家計相談を受けてきて、“お金を貯めるのが苦手な人”に共通するいくつかの特徴が見えてきました。もし、次の4つの特徴があなたにあてはまったら、要注意です。
1. 収入、支出、貯蓄の3つのお金を把握していない
私たちは、「収入」以上にお金を使えません。
収入からお金を使えば、お金はその分必ず減ります。お金の法則の通りです。それが「支出」。
残ったお金が、未来に必要な「貯蓄」です。未来の生活を支えてくれる大切なお金です。
そして、収入→支出→貯蓄の流れは、一生涯続くお金の流れです。ですから、ここはきちんと知っておく必要があります。
ところが、「何とかお金を貯められるようになりたい」と思って、相談に来てくださるのですが、収入・支出・貯蓄を把握していない人が少なくないのです。相談を受ける側としては、すぐにアドバイスはできません。まず、お金がどういう状況なのか現状をヒアリングしていきます。そのとき、とても困ってしまうパターンが、「わかりません」が続くこと。正直、お手上げです。
2. 何にお金を使っているか、よくわかっていない
「何にお金を使っているか、よくわからない」。この言葉、貯められないという人から、本当によく聞きます。何を買っているのか、把握していないのです。
お金を手元から手放して、何かと交換する行為、それが「買いもの」です。
買いものは、モノやサービスとお金の交換です。お金と同じくらい、あるいはそれ以上に大事だと思ったから、お金と交換しているのです。
それを覚えていないというのは、どこかお金を大事にしていないことの表れだと思います。それではお金のほうからあなたの元を去っていっても仕方ありません。
お金を大事にする気持ちが生まれれば、何に使うかにも気を使えるようになります。もっと言うと、あなたのためになる買いものであれば、大事なお金を手放したっていいですよね。人生、お金ではありません。いうまでもなく、あなたの人生が輝くことのほうが圧倒的に大事です。
でも、何に使っているのかわからないのであれば、お金もあなたの人生もおろそかにしていないでしょうか。