問題点もざくざく
実証実験の結果、問題点もたくさんあぶり出されました。その一つが、労働時間が減らない人もいたこと。これはツールが「出社向け」であることが原因で、ツールの改善、つまりICTへの投資で解消できそうです。
またリモートワークをするかしないかを誰が決めるかについても議論が必要でした。最終的に導入した今、リクルートマーケティングパートナーズでは個人の選択と自律性を重視し、上長が特定の場合に社員からのリモートワークの申請に対してNGを出せるようルール化する事で落ち着いたということです。
申請に対して「OKを出すルール」にするか、「NGを出すルール」にするかは重要です。NGの場合はマネジメントサイドに「なぜNGなのか」の説明責任が生じます。ほかにも「前日までに報告すること」や「入社半年以内の新人はひとまずリモートワークはNG」というルールが設定されました。
生産性の問題についても「生産性が落ちたのは夜10時以降」などの意見がありましたが、夜の業務を禁止にすると「子どもが寝た後のお母さんが働きたい時間はどうする?」という問題も出てきます。労基法での「深夜残業」にも触れますので、このあたりは法律との兼ね合いも必要になります。