香辛料は食欲増進に役立つ、という話を聞いたことがありますか? バテ気味なときは、なかなか食欲が出ない、食べなければ疲れが取れないことは分かっているけど箸が進まない、という経験がある方も多いと思います。そんなときには、香辛料を上手に使って体力を取り戻したいですね。
そもそも香辛料が食欲を高めるのはなぜでしょう? それは、香辛料に含まれている辛味成分が消化器の粘膜を刺激して、消化液や唾液の分泌を促すから。また、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進させる働きにより、栄養分の吸収も高まります。つまり、香辛料は弱った体の強い味方なのです。
ちなみに、わさびやからしに含まれるシニグリンには、すりおろすと強い食欲増進効果があることが知られています。調理方法や一緒にとる食材によっても効果がアップする香辛料は奥が深いですね。
今回は、企業や社会で活躍中の管理栄養士・栄養士140人に行ったアンケート結果から、秋バテで食欲がないときの香辛料の上手な使い方をお届けします。以下、ランキングとその理由です。
*「夏バテにイイ! 食事のアンケート」【調査概要】調査手法:インターネットリサーチ、調査対象:管理栄養士・栄養士 140名、調査期間:2015年7月23日~8月31日、調査実施機関:食プロリサーチ
Q:食欲が出ないとき、料理に使われていると食が進む香辛料はなんですか。(複数回答可)
第1位:ゆずこしょう(56人)
第2位:唐辛子(35人)
第3位:わさび(32人)
第4位:こしょう(30人)
第5位:さんしょう(22人)
「さっぱり」×「カプサイシン」でゆずこしょうが第1位!
第1位には“ゆずこしょう”が選ばれました。ご存知、九州地方の伝統的な調味料ですが、全国的には歴史が浅いのにも関わらず、管理栄養士・栄養士が選ぶ食欲不振のときのおすすめ香辛料No.1に! 最大のおすすめポイントは、辛味はもちろん、ゆずのさっぱり感。食欲回復にはもってこいですね。
ちなみに、“ゆずこしょう”の主な原料はゆずと青唐辛子。第2位の“唐辛子”とともに、辛味成分・カプサイシンが食欲を後押ししてくれます。カプサイシンは血行促進やダイエット効果も期待でき、秋バテ気味な女性には一石二鳥の成分です。