前述のように、金澤さん自身も20代後半に営業ウーマンだった頃、朝7時から夜中の2時、3時まで働いて、体を壊してしまった経験がある。「働き続けないと目標を達成できないという思いにとらわれていたんです。それで心も体も壊してしまいました」
これではいけないと思い、「これから私は毎日夜7時に帰る!」と宣言。そうしたら部下が生き生きと仕事をするようになり、過去最高の目標数字を達成したという。
「もちろん不安はあると思いますが、思い切って時短にしてみることで見えてくるものが必ずあるはず。私は部下に仕事を任せることでできた時間で新しい事業の構想を練ることができ、実現できました。そういう意味では、育児は働き方を見直すいいきっかけになると思います」
それは高速道路と一般道路のようなものと金澤さんは続ける。
「高速を走っているときは見えなかった紅葉の景色など、違った景色が見えてきますよ。あー、みんな悩んでいるんだなあとか、自分はバリバリ走っているつもりだったけど、実はみんなに助けられていたんだなとか、いろんなことが見えてきます。一般道でダラダラドライブするのも、時にはいいものですよ」