全3回でお届けする、ジェーン・スーさんの“JS流 平成サバイブ術”の第1回。――働く女性が、厳しい社会を生き抜く一番の秘訣は、戦うための剣や矛を身につけるのではなく、自分に向けられた攻撃を受け流す、柔軟な心身づくりにある、とジェーンさんは言います。作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして多方面で活躍するジェーンさんから、自分らしく働き続けるための知恵とエールをお届けします。

“したたか”だけでは生きづらい

女性が社会で生き抜くためには、いい意味でのしたたかさって必要だと思うんですよね。プレジデントウーマンオンラインの読者は、すでにある程度のしたたかさはお持ちのはず。

“未婚のプロ”ことジェーン・スーさん。自意識に対する考察と抜群の言葉のセンスで、こじらせがちな「女子」を牽引する。多方面で活躍する多忙な時間を割いて、プレジデント ウーマンオンライン読者に働く極意を語ってくれた。(取材協力:ウェスティンホテル東京 龍天門)

でも、したたかさだけを頼りにしては、生きづらいでしょう。どんなに立派な武器を持って攻撃力があろうとも、自分を防御する力がないと、思わぬダメージを受けることってあるじゃないですか。その時、ダメージを正面から受け止めるのではなく、「かわす力」を身につけて、戦っていく必要があるんです。

それは決して、怒らないようにするとか、我慢をするというように、自分を抑えることじゃない。嫌なことはハッキリ主張しながらも、大きいダメージを受けないように振る舞うこと。例えば自動車の揺れを吸収する“ショックアブソーバー”のような能力を上げるってことですね。自分に向かってくる痛みのようなものをうまく逃がしたり、自分にかかる負荷を軽くしたり。そんな力が必要なのかなと思います。