中学校・高校の修学旅行、国内に行く場合のかかる費用と行き先

表を拡大
高校の修学旅行 見学先ベスト20

前出、公益財団法人 日本修学旅行協会「データブック2013 教育旅行年報」で、修学旅行費用の平均を調べてみました(2012年度分データ)。

中学校の場合、国立:7万2177円、公立:5万6978円、私立:8万287円で、全体の平均は6万1952円。旅行先は、1位:京都、2位:奈良、3位:東京、4位:千葉、5位:大阪、以下、沖縄、兵庫、神奈川、長崎、広島と続きます。

高校の場合は、国公立:8万7654円、私立:11万3142円で、全体の平均は9万7486円。旅行先は、1位:沖縄、2位:京都、3位:東京、4位:大阪、5位:北海道、以下、千葉、奈良、長崎、福岡、広島と続きます(見学先については、図表参照)。

いずれも目的は、歴史学習、平和学習、芸術鑑賞・体験、モノづくり体験、スポーツ体験など。特徴は、日頃の学校教育ではできないことをやる「体験学習」が増えている点です。また、中学でも高校でも8割以上の学校が実施しているのが「班別行動」。生徒が自主的にコースを計画して、移動手段も自分たちで調べて行動するというもの。「先生が組んだコースにゾロゾロとついていく」だけでなく、旅行における自主性を仲間との協調性を養うのが目的です。

最近では、班ごとに1台、GPS付きの携帯電話を連絡用に持たされ、先生がそれぞれの班の行動を把握できるようになっています。高2の娘が中学生のときの修学旅行では、京都の班行動の際に、宿と反対に向かうバスに乗ってしまったのを先生がGPSで気づいて電話をくれた、という間抜けな事件がありました。

中学校・高校の修学旅行、海外に行く場合のかかる費用と行き先

行き先が海外の場合の平均費用は20万705円ですが、最も安い台湾で11万2483円、韓国・中国・マレーシア・シンガポール・ミクロネシアが16万円以内、ハワイになると20万円を超え、オセアニア・欧米は26万円以上で、行き先により費用負担が変わってきます(これ以外にも、事前にパスポートを取得する費用や、準備のための費用、現地でのお小遣いなどが必要になります)。旅行先は、1位:韓国、2位:オーストラリア、3位:シンガポール、4位:マレーシア、5位:グアム・サイパン、以下、台湾、ハワイ、他のヨーロッパ、英国、アメリカ本土と続きます。しかし、現在集約されている2013年度の調査では、韓国が順位を落とし、シンガポール・台湾が順位を上げているようです。

海外の修学旅行の目的は、語学研修、国際交流、現地の風土や習慣を知る、歴史学習など。現地の学校との交流を行う場合も多くみられます。

こうやって調べてみると、うちの子ども2人は、一番安いコースと一番高いコースの海外修学旅行であったことがわかりました。