「別格扱い」の境地までいこう

そこで、もう一つの手が、「超然キャラ」を作り上げること。

「1回も結婚したことないんですか?」と聞かれても、まるで仏像のようなアルカイックを浮かべながら、「そうなのよ~。誰かいい人いない?」と受け流す。

会社の子連れイベントでも、「可愛いわね~」と人の子どもの頭を撫でながら褒めたおす。

自分が劣等感を感じずにはいられないどんな状況に遭遇しても、「だから?」とばかりに超然としてみせるのです。

次第に、「あの人は別格だから」というリスペクト系キャラが出来上がっていくことは間違いありません。

さらに、理想を言うなら、子育て中で残業できずに困っている後輩には、「自分がやっとくから、帰んな帰んな」なんて言い、協力の手を差し伸べる。

ここまでやれば、「あの人、なんで独身なんだろう」なんて陰口をたたかれることは一切なくなるでしょう。

40歳近くになると、誰でも体力も記憶力も女の魅力も衰えます。

では、何で40女は優位性に立つかといえば、それはいかなる状況に置かれても、人生経験が豊富なだけに、泰然自若としていられることではないでしょうか?

結局、40歳近くなったら、どれだけ大人の余裕を周囲に見せつけられるか――その勝負なのだと思います。

佐藤留美
1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、2005年、企画編集事務所「ブックシェルフ」を設立。20代、30代女性のライフスタイルに詳しく、また、同世代のサラリーマンの生活実感も取材テーマとする。著書に『婚活難民』(小学館101新書)、『なぜ、勉強しても出世できないのか? いま求められる「脱スキル」の仕事術』(ソフトバンク新書)、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)がある。東洋経済オンラインにて「ワーキングマザー・サバイバル」連載中。