セクハラおじさんは、権威に弱い
では、どうやったら、オジサン連中の男尊女卑、女性蔑視思想を変えられるのか?
私は正直、骨の髄まで女性蔑視思想がしみ込んだ爺さん連にマインド革命を起こすのは、無理だと思っています。
だって、洗脳ではありませんが、幼少のみぎりから、刷り込まれた思想ですから。
だから、セクハラを撤廃するためには、そうした思想や偏見とはもはや馴染みのない若い人をもっと表舞台に立たせること――が、もっとも手っ取り早い手段だとしか思えません。
一方の、女性陣は、自分の出来ることで実績を積み重ねること――が一番抵抗なく出来るセクハラ対策なのではないでしょうか。
なんせセクハラをするような男性は、先に言った通り、超保守的思想の持ち主です。よって、間違いなく権威に弱く、長いものに巻かれる、という行動特性があります。
セクハラおじさんに限って、「エライ女性」にはヘイコラする――私はそんな“現場”を何度も何度も見たことがあります。
だから、少しでもセクハラおじさんにヘイコラされる上級ポジションの女性が増え、彼女たちがニラミをきかせれば、自然とセクハラは減ると思うのです。
セクハラっ気があるオジサンたちには、こっちの発言権が強くなった時、ほえ面かくなよ、と言ってやりたいですね。
1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、2005年、企画編集事務所「ブックシェルフ」を設立。20代、30代女性のライフスタイルに詳しく、また、同世代のサラリーマンの生活実感も取材テーマとする。著書に『婚活難民』(小学館101新書)、『なぜ、勉強しても出世できないのか? いま求められる「脱スキル」の仕事術』(ソフトバンク新書)、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)がある。東洋経済オンラインにて「ワーキングマザー・サバイバル」連載中。