「またぜひ」では記憶に残らない

社交では会ったその瞬間から、別れ際にどうやって次の再会につなげるのかも計算します。「またぜひ」「今度ゆっくり」というふんわりした言葉では人の記憶に残らないので、別れ際には具体的な場面を示します。

たとえば「またお会いしましょう」ではなく、「桜の季節に、ぜひご一緒できたら嬉しいです」と伝えて、相手が「いいですね、じゃあ桜が満開のころに」と返せば、次の会話は具体的に進みます。さらに、

「ワシントンDCで有名なのはタイダルベースン(※4)の桜並木ですが、メリーランド州ケンウッド(※5)住宅地の桜の大木の方が見事です。人も少ないし、近くに人気カフェがありますので、花見の後にお茶でもいかがですか?」

と話を広げれば、相手の頭に鮮やかなイメージが残ります。そこから、

「それなら、2月にナショナルパークサービス(※6)が発表する桜開花予報をチェックして、日にちを決めましょう」

と、次の予定がほぼ確定します。こうした具体性が重要で、時期と場所をはっきり示すことで再会の確率は格段に高まります。

お礼のタイミングは「48時間以内」

会食やイベントの本当の成果は終わった直後から始まります。差がつくのはフォローアップの速さと内容で、48時間以内にお礼と成果を伝えることがベストだと思います。

「でも、24時間以内の方がいいのでは?」と思う人もいるでしょう。確かにスピードは印象に残ります。しかし、24時間ではまだ整理が十分にできていないこともあります。会話で出た宿題を確認したり、相手の関心に合わせた情報を添えたりする余裕を考えると、熱が冷めないうちに中身を添えられる48時間以内が最も効果的です。

※4:タイダルベースン(Tidal Basin)は、ポトマック川に接する人工の池で、桜の名所として知られる。春には日本から贈られたソメイヨシノが咲き誇り、観光やレジャーの名所。周囲にはジェファーソン記念碑や第二次世界大戦記念碑がある。
※5:春になると桜が美しく咲くことで知られる。地元住民や観光客が散策や花見を楽しむ場所として親しまれている。
※6:ナショナルパークサービス(National Park Service, NPS)は、アメリカ合衆国の内務省傘下で、国立公園や国定史跡、自然保護区などの管理・保護を担当する連邦機関。自然景観や野生生物の保全に加え、文化遺産や歴史的建造物の維持、公共教育や観光振興も行う。