一万札を小銭のように使ってしまう
それでも、私はそんなに大金は使っていないほうでした。営業成績でトップクラスの人たちは、飲み会やゴルフとかの接待に時間とコストをかけて効率的に大きな商談を獲得したりしている人もいました。
今でも忘れられないんですけど、この会社に入ったとき、業界の先輩に「稼げるようになってくると、3万円という金額がまるで3000円であるかのように使うようになるから、気を付けてね」と言われたんです。
最初は何のことかわからなかったんですが、だんだん収入が上がり、生活水準が上がっていってから、「あ、そういうことか」とわかってきたんです。いつしか3万円を3000円であるかのように、万札を小銭のように使ってしまう。金銭感覚がそんなふうになっていました。これは気をつけなきゃって思いました。
アポイントを取り、面談をして、ご契約をお預かりする。その方からまたご紹介を頂いて、またアポイントを取り、ご契約をお預かりする。そしてまたご紹介を……というサイクル。これをずっと続けられなければ、収入はたちまち急降下ですから。
「塾に行っていいよ」と言える嬉しさ
一番嬉しかったのは、子どもの塾代がやっと払えるようになったことです。私が入社した頃に息子が中学に入って、中2になってから塾に通い出しました。やっぱりお金があることのすごさは、まず選択肢が増えることなんですね。
「塾行きたいんだけど」って子どもに言われて、「いいよ」ってすぐ言えた。今までだったら絶対に無理でした。通帳を見ながら、「あ、無理」「ごめんね」と言っていました。それが「いいよ」「どこにする?」に変わったわけです。
中学に入った息子に塾へ行かせられるようになったのは、大きかったですね。周りの友達が行くようになったから自分も行くってことになった際に、パートのままだったら絶対に無理でした。せいぜい月5000円の公文とか、そのぐらいでした。
それでも目指す学校があるとなると、塾代も高かった。月3教科で6万円、年70万円ぐらい。個別指導プラス夏期講習、冬期講習にテキスト代、テスト代。結局、年間で100万円を超すんですよね。
公立中学なのに、私立に行かせてるようなものでした。さらに個別クラスに加えてグループクラスの授業にもダブルで払っていて。逆に言えば、それだけ払えていた、「いいよ」って言えてた。欲しい本があっても、Amazonでどんどんポチポチしたり、そういうのは存分に使っていました。それでも、月々で赤字になることはありませんでした。
