働きがいを失わない「予防線」の張り方はあるか

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復職前の打ち合わせで相談すること

復職前の打ち合わせのオフィシャルな目的は、復職後に担当する業務についてのすり合せです。まず、ここから話が始まり、関連して、子育てとの両立に関する事情も伝えるという流れになることが多いでしょう。

何をどこまで期待されているのか上司の言葉をしっかり聞き取り、もしも希望や不安があれば、遠慮しないで相談してみましょう。希望どおりの話であれば、「頑張ります!」と意欲を表明して、「でも、こういう場合がありますので、申し訳ないのですが、そのときはフォローをお願いします」と、子育てとの両立による「制約」も伝えます。

復職後の業務としてオファーされた内容が、かなり無理をしないと責任を果たせないような内容だったら、「できます!」と言ってよいのか迷いますね。はじめての育児休業からの復職の場合、「頑張らなくては」という思いが強すぎて無理をしてしまいがちです。「できない」ことを「できる」と言ってしまって、あとで迷惑をかけるのは避けたいもの。といっても、予防線を張ったら、思った以上に与えられる仕事がレベルダウンしてしまったという人もいて、着地点をさぐるのはなかなか難しいようです。

以前の仕事よりも緩い仕事をオファーされた場合は、両立しやくなるものの、仕事のやりがい、昇進・昇格などとの関係が気になるでしょう。

できれば、職場の先輩たちがどうしているのか事前に情報を集めておくとよいでしょう。勤務時間、残業・出張の有無、困っていること、その後のキャリア、会社の人事の傾向など。また、家では配偶者と相談して、残業や出張、子どもの病気のときはどうするか見通しをもっておくと、結論を出しやすくなります。