「なんとなく不調」の正体は?
これらの栄養素が不足すると、具体的にどんな影響があるのでしょうか。
「たんぱく質」は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛の材料になるほか、酵素やホルモン、抗体の材料にもなります。不足が長期化すると筋肉量や筋力、体力の低下につながることがあります。働く世代でも、基礎代謝の低下や疲れやすさとして、日中のパフォーマンスに影響することも。
「食物繊維」は便の量を増やし、腸内環境を整える働きに関わるとされます。不足すると便秘の一因になる可能性がありますし、食物繊維を十分にとっていれば、2型糖尿病や循環器疾患などの発症リスク低下につながるという報告もあります。
「ビタミンA」は暗い場所での視覚や、皮膚・粘膜を健康に保つ働きに関わります。重度の欠乏症は稀ですが、脂溶性ビタミンなので、サプリメントなどからの過剰摂取にはむしろ注意が必要です。
「カルシウム」は骨や歯の材料です。不足が長期間続くと骨からカルシウムが取り出される量が増え、骨量減少や骨粗鬆症のリスクに関わってきます。ただしカルシウムだけで骨の健康が決まるわけではなく、ビタミンD・ビタミンKや運動、日照なども関係します。
「鉄」は赤血球のヘモグロビンの材料で、全身に酸素を運ぶために欠かせません。不足が進むと鉄欠乏性貧血につながり、疲れやすさ、だるさ、動悸、息切れ、立ちくらみなどが現れることがあります。ただ、貧血になる前の段階では自覚症状がないことも多いのが厄介なところです。
「なんとなく疲れが抜けない」という感覚には、「ビタミンB群」の不足が関わっていることもあります。ビタミンB1・B2・ナイアシンはエネルギー代謝に、B6はたんぱく質の代謝に、B12や葉酸は血液づくりや神経機能に関わる栄養素です。麺類やパンなど主食中心の食事が続いていると、糖質をエネルギーに変えるためのビタミンB群が不足している可能性もあります。
いずれも、一日だけ目標量に届かなかったからとすぐに症状が出るものではありません。習慣として、どのくらい継続的にとれているかという視点で考えていただきたいと思います。


