名義が夫でも「家」の半分はあなたのもの

③ 夫名義の持ち家

結婚後に購入した家は、名義にかかわらず夫婦の財産となります。夫一人の給料から住宅ローンを払っていたとしても関係ありません。夫が収入を得るためには、妻による家事や育児などの貢献があると評価されるからです。

離婚に際して家を売却する場合、夫名義の家であっても、妻は売却代金の半分を請求できます。離婚時に売却手続きが完了していなくても、売却が完了した段階で代金の受け渡しをする旨を取り決めしておきましょう。

家を売却しない場合には、住み続ける方が家の価値の半分を相手方に支払います。たとえば、家の査定額が3000万円で夫が住み続けるのであれば、妻は夫に1500万円相当の財産分与を請求できます。一括払いが難しければ、分割払いにする、将来の退職金から支払うといった取り決めをしてもかまいません。

住宅ローンが残っている場合には、金融機関の承諾なしに住宅の名義やローン債務者を変更できないことに注意が必要です。夫がローン返済中の家を妻が引き継ぐのが難しければ、妻は出て行かざるを得ません。ただし、査定額からローン残高を差し引いてプラスになるのであれば、家を出て行く妻はそのプラス分の半分を夫に請求できます。

住宅街
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購入後すぐでもあきらめるのは早い

なお、査定額からローン残高を差し引いてマイナスになる「オーバーローン」のケースでは、住宅には実質的な資産価値がないため、財産分与の対象外となります。この場合には、ローン債務者がそのまま家に残り、ローンも払い続けるのが原則です。

近年は不動産価格の上昇により、購入からそれほど年月が経っていなくても、プラスになるケースが増えています。離婚に際して家を出て行くなら、お金を払ってもらえる余地がないか確認しておきましょう。

住宅の価値やローン残高は、比較的確認しやすい情報です。不動産会社の無料査定サービスを利用すればおおよその価格を把握できますし、ローン残高も金融機関のWebサイトや残高証明書などで確認できます。離婚後の生活に大きく影響するポイントとして、早めに把握しておくことが重要です。