「今日の脳」と「3年後の脳」のための食事

昭和の名横綱・千代の富士は「今、強くなる稽古と、3年先に強くなるための稽古。どちらもしなくてはいけません」という意味合いの言葉を残しています。これを栄養に当てはめて考えると、今日の脳のパフォーマンスを上げる食事と、3年後の脳を育てる食事の両方が必要ということ。

たとえば、卵と納豆は今日の稽古です。タンパク質がアミノ酸に分解され、脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの原料になります。オートミールは低GI(血糖値が上がりにくい)糖質で、午前中の記憶力や判断力を維持する効果が期待できます。(※)1

納豆に卵黄
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一方、焼き鮭は3年先を見据えた稽古です。オメガ3脂肪酸のうちDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳と眼の機能に重要な役割を果たしていて、脳神経系の成長を促す可能性が指摘されています。(※)2

銀鮭の塩焼き
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また、EPA(エイコサペンタエン酸)は認知力や記憶力を活性化させる作用があると考えられています。(※)3

そこに、食物繊維が豊富なキャベツかレタス、そしてわかめをプラスします。

サバなどの青魚の脂もオメガ3脂肪酸が豊富でいいんですが、毎日食べるには脂質がちょっと多すぎるんですね。その点、鮭はバランスがいい。加えて、あのオレンジ色の身に含まれるアスタキサンチンには強力な抗酸化作用があり、血液脳関門を通過して脳に直接作用できる希少な栄養素。

まだ研究段階ですが、脳の慢性炎症や酸化ストレスを抑え、認知機能の改善、脳疲労の軽減、神経変性疾患(アルツハイマー病など)の予防への効果が期待されています。(※)4