ワーママの労働時間はブラック企業並み

ワーキングマザーの1日の労働時間は、家事育児も加えると、ざっと13時間以上に達します。この猛烈な忙しさは、ほとんど「ブラック企業」で働く人以上。

それもこれも、家事育児に協力的でない「ブラックハスバンド」のせいだ! そう本気で怒っている、「働く母」は多い。

でも、筆者は「家事育児をしない男性」側ばかりを責められないと思うのです(もちろん、何もしないでデーンとふんぞり返っているなど論外です。たまには早起きして子どもの保育園の送りぐらいやれよと言いたい)。

なぜなら、男性が家事育児を優先できないのは、「日本の会社は仕事より私事を優先する従業員を罰する」傾向があるからです。

たとえば、日本の伝統的な企業に勤める男性が、「子どもの保育園のお迎えがあるので、今日の会議は欠席させてください」なんて言おうものなら……。

あまつさえ、「育休を取得させてください」なんて願い出ようものなら……。

それはほとんど、「私は出世競争から離脱します」と宣言するようなもの。

周囲に「アイツ、終わったな」と思われ、干されるのがオチです。

だから、父さんは今日も、予算を取るために13個も判子が必要な書類を作り13個判子が押されて返ってくるのを待ったり、取引先に企画書1つ送るのも、上司に転送してチェックして貰ったりして、会社でやたらと長い「待ち時間」を過ごしたりしている。本当は、子どもの顔を見に、早く帰りたいのに……。

いまだピラミッド構造の日本の会社では、やたらとしがらみが多く、ちょっと偉くなった程度では、権限が委譲されないため、自分のペースで仕事がしにくいのも問題です。