保守派が警戒する女系天皇への道
今開かれている国会は、高市首相が積極的だということもあり、皇室典範改正へ向けて動き出している。あるいは、それが実現されることになるかもしれない。すでに指摘してきたように、そこに難しい問題があることも事実だし、一方、国民の間では「女性・女系天皇」を容認する声が強く、「愛子天皇」待望論も日増しに高まっている。
こうした事態を今上天皇の側から見たらどうなるのだろうか。もちろん、これから述べることは推測に過ぎないが、私たち一般国民からの見方とはかなり違うはずだ。
皇室典範改正に関して、今もっとも有力なのは、皇族が旧宮家の男子を養子に迎えるという案である。「女性宮家の創設」ということも議論になってはきたが、高市首相を含めた保守派はそれが女系天皇に道を開くことになると警戒している。
こうした皇室典範改正の動きに対して、天皇が何か発言することは不可能である。日本国憲法の規定では、天皇は「国政に関する権能を有しない」(第四条)とされているからである。
つまり、天皇の側としては、事態を静観するしかない。具体的なアクションを起こすことはまったくできないのである。
しかし、国民の間で「愛子天皇」待望論が高まりを見せていることは、今上天皇もはっきりと認識しているはずだ。それは、自分の娘が国民の間で注目され、また愛されていることを意味する。
「愛子天皇」待望論への秘策
私も娘の父親であり、娘が注目されたり、周囲から愛されることがいかに嬉しいかはよくわかる。今上天皇もその点では変わらないであろう。「愛子天皇」待望論は歓迎すべきことで、それを鬱陶しいと感じることはないはずだ。
現在の制度において、次の天皇は秋篠宮で、さらにその次は悠仁親王である。今上天皇にとっては弟の次が甥ということになる。秋篠宮は、自らは即位する意思がないとしているので、実質的に次は悠仁親王ということになるが、今上天皇にとっては、娘よりも甥ははるかに遠い存在である。
できれば娘に自分の後を継いでほしい。しかもそれは、国民が支持するところなのである。
だが、今上天皇が「愛子天皇」実現の方向に動くことも、まったく不可能である。そんな動きを少しでも示せば、憲法にも抵触するわけで、大きな騒ぎになることは間違いない。
ただそこに秘策が存在したのである。