「どのような立場に将来なるにせよ」

天皇陛下のお気持ちが、国民の前にこれほど明瞭に示された以上、政府・国会がそれを軽んじるようなことは決してあってはならないはずだ。

振り返ると、天皇陛下は敬宮殿下がまだ3歳だった頃、ご養育方針について以下のように述べておられた(平成17年[2005年])。

「愛子の養育方針ですが、愛子にはどのような立場に将来なるにせよ、1人の人間として立派に育ってほしいと願っています」と。

ここで「どのような立場に将来なるにせよ」とおっしゃっていた事実は重要だ。今の皇室典範のルールのままなら、先に述べたように将来ご結婚されたら国民の仲間入りをされることが決まっている。それなのに、なぜこのようにお答えになられたのか。

欠陥をかかえた皇室典範のルールがやがて是正され、敬宮殿下がご結婚後も「皇族」として皇室に残られる可能性をきちんと視野に入れて、ご養育の方針を定められたからだろう。そう理解するしかない。

一貫した「皇族」教育

学習院初等科の6年生に上がられる手前(平成25年[2013年])には、次のようにおっしゃっていた

「愛子も共に、公私にわたり活動していくことができればと思います」

この時点ですでに「公私にわたり」と。

このご発言からは、敬宮殿下が将来、皇族として公的な場で活躍されることを早くから見通された上で、ご家庭での教育に臨まれていたことが分かる。

また、女子中等科から女子高等科に進まれる手前(平成29年[2017年])の段階では、すでに次のように述べておられた

「皇族としての務めについての理解を深め、また自覚と役割を学びつつあるように思います。……皇族の一員として、健やかに成長していくことを願っています」

この頃、早くも皇族としての「自覚と役割」を学ぶご教育に、たしかな成果を実感しておられたご様子が伝わる。