「いつも真っ赤な顔で働いています」

今や世界も、ジャパニーズウイスキーに魅了されている。毎年ロンドンで行われる酒類コンペティション「ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)」で、2003年、「山崎12年」が金賞受賞。10年には「山崎1984」が全部門最高賞受賞。近年も23年、24年、25年と、「山崎」ブランドが最高賞を受賞。同一ブランドでの3年連続受賞はISC史上初の快挙となった。輿石さんを今日もテイスティングに向かわせるのは、こうした時を超えるバトンかもしれない。

実は、お酒は強くない。もちろん口に含んだすべてを飲み込むわけではないが、それでも度数の高いウイスキーだ。輿石さんは、顔を赤らめた。

「酔います。いつも、真っ赤な顔をして仕事をしているんです」

嗅覚と味覚を守るため、味の濃い食べ物は口にしないという輿石さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
嗅覚と味覚を守るため、味の濃い食べ物は口にしないという輿石さん

平日の朝は4時に起き、朝食はバナナを1本。昼食を口にすることはない。「空腹を感じることはない」そうだ。夜は、お手製のサラダと薄味のうどん。ドレッシングは使わず、オリーブオイルと塩のみ。繊細な嗅覚と味覚を守るため、味の濃い食べ物は口にしない。

だが、週末になると、輿石さんの姿はひそかに変わるという。次回はそのプライベートタイムにも迫ろう。

上阪 徹(うえさか・とおる)
ブックライター

1966年、兵庫県生まれ。89年、早稲田大学商学部卒。アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループを経て、94年よりフリーランス。広告、記事、広報物、書籍などを手がける。インタビュー集として、累計40万部を突破した『プロ論。』シリーズ(徳間書店)、『外資系トップの仕事力』シリーズ(ダイヤモンド社)などがある。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、「上阪徹のブックライター塾」開講。日本文藝家協会会員。