子どもの「情熱の火種」に親も飛び込む
いかがでしょうか。この対話を通じて、「ゲームが好き」という漠然とした言葉の奥に「仲間と協力して、何かを創造すること(つくる)」「チームで作戦を立てて、目標を達成すること(勝つ)」という、お子さんのより本質的な喜び、すなわち“本当の好き”が見えてきました。
これが、情熱の「火種」です。「ただのアニメ好き」だと思っていたものは、実は複雑なストーリーを考察する「物語分析の専門家」なのかもしれません。
この段階で大切なのは、純粋な好奇心で、お子さんの「好き」の世界に私たち自身が飛び込んでいくことです。この「好き」の探究こそが、お子さんがこの先の長い道のりを、主体的に、そして情熱を持って歩み続けるための、最初の、そして最も重要な一歩となるのです。
子どもの「好き」を潰さないために
ステップ②〈当事者化〉自己決定が挑戦を「自分ごと」に変える
ステップ①で、お子さんの心の中に「好き」という情熱の火種を見つけたら、次はその火を、具体的な挑戦へと繋げるステップです。しかし、ここで絶対にやってはいけないことがあります。それは、私たち保護者が、良かれと思って「やるべきこと」を提示してしまうことです。
「ゲームが好きなら、プログラミングを習ってみたら?」
「絵が好きなら、コンクールに出してみなさい」
これらの提案は、一見すると子どもの背中を押しているように見えます。しかし、その主導権は保護者にあります。これでは、せっかくの挑戦も、お子さんにとっては「言われたから、やる」という「やらされごと」になってしまいかねません。
ここで最も重要なのが、「自己決定力」を育む関わり、すなわち、お子さん自身に「どうするか」のハンドルを握らせてあげることです。
私たちキンダリーの起業家になろう!プログラムでは、お子さんのアイデアを具体的な自分だけのプロジェクトへと進化させるために、「プロジェクト・キーワードシート」という一枚のシートを使います。これは、いくつかのシンプルな質問に答えるだけで、漠然とした「やってみたい」が、明確なゴールを持った「自分だけのプロジェクト」へと進化する、思考ツールです。
この「キーワードシート」作りは、ご家庭での対話にもぴったりです。白い紙とペンを用意して、親子でオリジナルシートを完成させてみましょう。



