子どもの柔軟な発想や挑戦する心を育てたいとき、親はどう関わればよいのか。起業家教育を重視した小学生向けアフタースクールを運営する森博樹氏は「親が関わり方を少し変えるだけで、子どものさらなる成長を促せる」という――。

※本稿は、森博樹『親子ではじめる 10歳からの起業家教育 圧倒的な主体性を育む「5ステップ成長循環メソッド」』(学事出版)の一部を再編集したものです。

若いお母さんと娘
写真=iStock.com/west
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10歳前後はアイデアの「黄金期」

家庭では親が「心の安全基地」になることで、お子さんは安心して自分の気持ちを表現できるようになります。そして、その安全基地の中で、子どもたちは気持ちだけでなく、自分の内に秘めた、たくさんの素晴らしいアイデアの「芽」も見せてくれるようになります。

「癒しのペットロボットをつくりたい!」
「地球環境を守るSFアニメ作家になりたい!」

10歳前後は、論理的な思考と、子どもの頃の自由な発想力が交差する、まさにアイデアの「黄金期」です。大人では思いもつかないような、ユニークで、少し突拍子もないアイデアが、泉のように湧き出てきます。この好奇心の芽こそが、「内発的動機」の最も純粋でパワフルな現れなのです。しかし、このかけがえのない瞬間に、私たち大人はつい、こんな言葉をかけてしまいがちです。

「そんなのできるわけないでしょ」
「それより、宿題は終わったの?」
「また変なこと言って……」

現実的なアドバイスや、しつけのつもりの一言が、実は子どもの好奇心の芽に、パタンと音を立てて「蓋」をしてしまうことがあります。この「どうせ言っても無駄だ」「面白いと思ってもらえない」という経験の積み重ねが、内発的動機の炎を少しずつ小さくしてしまうのです。

子どもの可能性を広げる「魔法の言葉」

では、お子さんが胸をときめかせて話すアイデアの芽を、ぐんぐん伸ばしてあげるには、どんな言葉をかければよいのでしょうか。

それは「面白そうだね! そして、どうなるの?」という、お子さんの可能性を広げる魔法の言葉です。

ステップ1:「いいね!面白そうだね!」で、まずはお子さんの「心」を受けとめる

例えば、お子さんが目を輝かせながら、突拍子もないアイデアを話してくれたとき。

「ねえ、聞いて! タロウ(愛犬)のために、全自動でエサが出てくる夢のマシーンを発明するんだ!」

私たち保護者は、その瞬間に、頭の中でたくさんのことを考えてしまいます。

「そんなの、作るの大変そう……」
「部屋が散らかりそうだな……」
「それより、宿題は終わったのかしら?」

と、現実的な視点や、しつけの気持ちから、ついアイデアそのものを「評価」し、「判断」してしまいがちです。しかし、ここで最も大切なのは、アイデアの善し悪しや実現可能性を判断する前に、まず「それを思いついた時の、お子さんのワクワクした気持ち」を丸ごと受けとめてあげることです。

最初の受けとめとしての「いいね! 面白そうだね!」は、お子さんのアイデアではなく、お子さんの「心」に対する、最高の承認の言葉なのです。