「好き」が「目指す未来」になった

そのための方法として、彼は「昆虫が自然界で果たしている大切な役割を伝えるゲーム」を作る、というアイデアを思いつきます。しかし、そのアイデアを実現するための第一歩として、彼が取り組んだのが、昆虫への尊敬と、その魅力を詰め込んだムードボードの作成でした。

彼は、図鑑やインターネットから、様々な昆虫の写真を印刷し、一枚のボードに並べていきました。戦うクワガタの勇ましい姿の隣に、土を耕すフンコロガシの写真を置く。色鮮やかなチョウの隣に、花の受粉を助けるハチの写真を置く。

このムードボード作りという「手と心で考える」プロセスは、彼の頭の中にあった「昆虫って、実はこんなにすごい役割を果たしていたんだ!」という驚きと感動を、一つの鮮明な光景へと変えました。

それは「僕が作ったゲームで、みんなが昆虫の本当のすごさを知り、自然を大切にするようになる」という、昆虫に関心をもったそういちろうくんの心の底からの願いが、はっきりとした「目指すべき未来」になった瞬間でした。